「もう一回!」が止まらない…動画に夢中な子どもと向き合った親の記録【体験談vol.1】
- ペンネーム …ナオママ
- 家族構成 …夫と子ども2人(2歳・1歳)の4人暮らし
- 職業 …現在は育児に専念中
- 居住地域 …東北地方
長男が動画を見すぎて困った時期がありましたが、「見る環境」を見直すことで自然と視聴時間が減り、ぐずりも落ち着いてきました。本記事では、我が家の動画との付き合い方と、効果のあった工夫をご紹介します。
こんにちは。東北在住、2歳8ヶ月と1歳1ヶ月の男の子を育てているナオママです。
毎日がやんちゃ兄弟との格闘で、動画との付き合い方には本当に悩まされてきました。
はじまりは、上の子が1歳を過ぎた頃から、ちょっとした息抜きにとスマホでYouTubeを見せ始めたのがきっかけです。「ほんの少しだけ」のつもりだったのに、気づけば「あと5分」「もう1本だけ」と、どんどん時間が伸びていきました。動画を止めようとすれば泣き出し、「イヤイヤ~!」とぐずることも日常茶飯事。
当時は下の子が生まれたばかりで、夜泣きに授乳に抱っこ…と余裕のない毎日。上の子にしっかり向き合う時間も取れず、「とりあえず動画を見ててくれれば…」と頼ってしまう場面が多くありました。
罪悪感は感じつつも、「静かにしてほしい」「今だけ少し休ませて…」というのが正直な気持ちだったのです。
この記事では、そんな我が家で実践して効果があった「動画視聴時間を自然に減らすちょっとした工夫」をご紹介します。同じように悩んでいる方のヒントになれば嬉しいです。
つい見せすぎちゃう!子ども×動画、育児中のリアル
やめたいのにやめられない、動画育児のジレンマ
「こんなに見せてて大丈夫かな……」
そう思いながらも、ついタブレットに頼ってしまう日々。動画が子育ての“お助けアイテム”になっていったのは、次男が生後4〜5ヶ月、長男がちょうど2歳を迎えた頃でした。
下の子は抱っこしていないとすぐ泣いてしまう時期。上の子はイヤイヤ期の真っ只中で、自我が強くなり、何をするにも「イヤ!」。お昼ごはんの準備をしようにも、片手で次男を抱っこしながら、もう一方の手で鍋をかき回し、「ちょっと待っててね〜」と声をかける毎日。
でも、2歳児が“待つ”のは難しく、目を離せば部屋をウロウロしたり泣いてしまったり……。
そんなときに頼ったのが、Eテレの録画を入れたタブレットでした。

「少しだけなら」と見せ始めた動画は、ごはん中に座ってくれないとき、夕方のお風呂タイム、そして寝かしつけ前のスキマ時間にも登場するように。
特に夕方のワンオペ風呂は大変でした。まずは次男を洗い、リビングに寝かせてから長男を洗う。でもその間に下の子が泣き始めると、こちらも焦ってしまいます。
そんな場面で「ちょっとだけ見ててね」とタブレットを渡すと、長男は静かに待っていてくれる。それが本当に、助かったんです。
「助かった」の繰り返しが、気づけば日常に定着してしまった
最初は“応急処置”のつもりだったのに、気づけば動画は日常に完全に組み込まれていました。「今日は動画なしにしてみよう」と思っても、「なんで?いつも見てるのに!」と不満顔の長男に、私の方が根負けしてしまって……。
下の子の授乳や寝かしつけで身動きがとれず、日中はほとんど自分の時間がない。だからこそ、長男が静かに動画を見ていてくれる10〜15分は、唯一“明日の段取りを考えられる時間”でした。悪いとわかっていても、やめられない。そんな葛藤の中にいました。
日が経つにつれて、長男の動画への執着も強くなっていきました。電源を切ると泣き出すこともあり、「私が楽をしたいばかりに、こうさせてしまったのかもしれない」と自己嫌悪に陥ることも……。
でも、正直に言えば、当時の私には、動画を見せる以外の方法が思いつかなかったのです。
「時間」じゃなくて「場所」で決める!わが家流の動画ルール
動画を見る場所を決めたらラクになった!
「あと5分だけ!」「やだ、まだ見るの!」
動画の終了をめぐる攻防戦に、毎回ぐったり。特に下の子が眠くてぐずり出す夕方に、上の子との“動画バトル”が始まると、私の疲労感も限界を迎えていました。
そんなとき、SNSでふと目に留まった投稿がありました。
「“時間”を決めるより、“動画を見る場所”を決めたらラクになったよ」
――これだ!と思いました。
時間で区切ると、「今は5分じゃない!」「もっと見たい!」と感情のぶつかり合いになりがち。
でも、“見る場所”を決めることで、「ここじゃないから見られない」というルールが自然に働くのでは?と気づいたのです。
夫にも相談して、さっそく翌日からルールを導入することにしました。
わが家の新ルールはシンプルです。
「動画を見るのは、お風呂上がりにダイニングの椅子に座っているときだけ」

- お風呂に入る(タブレットはあらかじめダイニングにセット)
- 出てすぐ水分補給
- ダイニングチェアに座らせて「動画見る?」と声をかける
- 見ている間に私は、翌日の着替えや保育園バッグの準備
- 見終わったら、電気を消して「寝室行こうか」と誘導
子どもでもわかりやすく、納得しやすいルール
ポイントは、“時間”ではなく“場所と流れ”で区切ること。
「この椅子に座っているときだけ動画が見られる」「立ち上がったら終了」
このルールは、2歳の子どもにもわかりやすく、納得しやすかったようです。
最初の数日は「え?なんで?」と戸惑いながらも、1週間もすればすっかり定着。「おふろ→椅子→動画→寝る」の流れが自然になり、寝かしつけも格段にスムーズに。
以前は動画のあとにおもちゃを出してしまい、寝室へ向かうまでに時間がかかっていたのが、今では動画が終わればそのまま電気を消して寝室へ。
また、私自身も「この時間だけ」と決めることで、「今のうちに〇〇を済ませよう」と家事に集中できるようになりました。夜の流れがスムーズになるだけで、気持ちにも余裕が生まれたのです。
もちろん、毎日完璧にいくわけではありません。それでも、「時間ではなく“場所”で決める」というシンプルなルールは、わが家にとってとてもフィットする方法でした。
親が変わると、子どもも変わった。動画ルールから生まれた穏やかな夜
親子の関係と夜の過ごし方が変わった
以前は、毎晩のように息子と動画をめぐる小さなバトルが繰り返されていました。
「まだ見るの!」「やだー!」と泣き叫ぶ息子に対し、私も「もういい加減にして!」と声を荒げてしまい、寝る前に穏やかに過ごしたいのに、いつもモヤモヤとした気持ちで1日が終わっていたのです。
そんな中で始めた「見る場所を決める」というシンプルなルール。
驚くほどスムーズに、親子の関係と夜の過ごし方が変わっていきました。
椅子に座っているときだけ動画OK。立ち上がったら終了。
このルールは子どもにとってもわかりやすく、
「今は見てもいい時間なんだ」「ここを離れたら終わりなんだ」
と、自然と受け入れられるようになったのです。
動画タイムは「自分の時間を作るために必要な工夫」
そしてなにより、変わったのは私自身の気持ちでした。
「あと5分だけ見せていいのか」「もう切るべきか」とタイマーと格闘していた頃より、ぐっと気持ちがラクに。
さらに、動画を見せている時間を“自分の夜支度タイム”として使うようにしたことで、洗濯物を片づけたり、翌日の着替えを準備したりと、溜まりがちな家事が少しずつ前倒しで終わるようになりました。
以前は、スマホやタブレットを見せることに罪悪感を抱いていた私ですが、今では「自分の時間をつくるために必要な工夫」ととらえられるように。
子どもが静かに動画を見てくれている数分間が、私にとっても気持ちを整える大切な時間になっています。
結果として、夜のバタバタはぐっと減り、寝る前に親子で笑顔を交わせる日が増えました。
親の対応をほんの少し変えるだけで、こんなにも家庭の空気が穏やかになるなんて…。
これは私にとって、大きな気づきでした。
同じ悩みを抱えるママ・パパへ「動画との付き合い方」で心が軽くなる方法
育児をするなかで動画を利用することは、決して“悪いこと”ではないと思っています。
でも、終わりが見えずにダラダラ続いてしまうと、親も子もなんとなくモヤモヤしてしまいますよね。
わが家で効果を感じたのは、ほんの小さな工夫でした。
- “時間”ではなく“場所”で区切る
- 親自身も“動画タイム”を有効活用する
- 終わりを伝えずに“自然に終わる流れ”をつくる
これだけで、毎日の「イヤイヤ動画バトル」がぐんと減り、子どもも私もラクになれたのです。
もし今、タイマーで何度もぶつかってしまったり、「あと1本だけ…」の無限ループに悩んでいる方がいたら、
ぜひ一度「場所で決める」方法を試してみてください。
完璧じゃなくても大丈夫。少しずつでいいんです。
子どもとの毎日が、少しでも穏やかで笑顔の多い時間になりますように…。
同じ悩みを経験したひとりの親として、心から応援しています。