【歯科衛生士監修】子どもの仕上げ磨きのやり方・嫌がるときの対策を保育士ママが解説

子どもの歯磨き、こんなことで困っていませんか?

仕上げ磨きをしようとすると、毎回大泣き…

虫歯が心配で丁寧に磨きたいのに、イヤイヤがひどくて全然進まない!
大切なわが子の歯は、ちゃんと守ってあげたい。
でも、歯磨きのたびに泣かれて、こっちもヘトヘト…。
押さえつけてまでやるべきなの?と悩んでしまうこと、ありますよね。
そんなパパのために、保育士であり2児のママでもある筆者が、歯磨きを嫌がる理由とその対処法をやさしく解説します。
仕上げ磨きを嫌がらずに受け入れてもらうには、ちょっとしたコツと工夫が大切。
この記事を読むことで、毎日の歯磨きが親子にとってストレスではなく、「楽しい時間」へと変わっていくはずです。
歯磨きが気持ちよくできるようになると、そのあとの寝かしつけもグンとスムーズになりますよ。
寝かしつけ全般のコツについては、こちらの記事でまとめていますので、あわせてご覧ください。

ほいくママ(現役保育士ママ)
保育士・幼稚園教諭として10年以上勤務し、現在は2児の母。
保育現場と家庭の両方を経験してきたからこそ伝えられる「リアルな育児の知識」を発信しています。
仕上げ磨きって、本当に必要?いつまでやるの?

仕上げ磨きって必要なの?
自分で磨けるから、もういいかな?
仕上げ磨きは、将来の歯の健康に直結する、とても大切なケアなんです。
まずは、仕上げ磨きが「なぜ重要なのか」、「いつ始めて」「いつ終える」のがよいのか、わかりやすく解説します。
乳歯ケアは、将来の歯並びや健康の土台になる

乳歯はいずれ抜けるから、そこまで気にしなくてもいいのかな…
乳歯は、大人の歯(永久歯)よりも表面が薄くてやわらかく、虫歯になりやすいという特徴があります。
一度虫歯になると進行も早く、痛みを感じにくいため気づきにくいのがやっかいなところ。
虫歯を放っておくと、こんな影響が出る可能性もあります。
つまり、乳歯をしっかり守ることは、きれいな歯並び、正しい発音、健康的な顔の成長、
お子さんの全身の健やかな発育の土台になるんです。
「どうせ抜ける歯」ではなく、「これからの人生を支える土台」として、大切にケアしてあげましょう。
仕上げ磨きはいつから?いつまで?
スタートは、生後6か月ごろから。
下の前歯が生え始めたタイミングが目安です。
仕上げ磨きは、お子さんが小学校を卒業する12歳ごろまで続けるのが理想です。
特に注意したいのが、8歳前後の“混合歯列期”。
乳歯と永久歯が混ざっていて、歯の大きさや高さにバラつきがあるため、磨き残しが起きやすくなります。
また、10歳ごろになると自分で歯磨きできるようになりますが、まだまだ磨き残しの多い年齢です。「任せたから大丈夫」ではなく、ときどき確認したり、週に数回だけでも仕上げ磨きを続けたりするのが安心です。
パパが楽しそうに歯磨きしてくれると、お子さんも自然と「歯磨きって大事なんだ」と感じてくれるようになりますよ。
子どもが仕上げ磨きを嫌がる理由とは?

「歯磨きしよう!」と声をかけたら、逃げるし、泣くし、怒るし…
どうしてこんなに嫌がるの?
お子さんが歯磨きを嫌がるのにはちゃんとした理由があります。
ここでは、よくある原因と対策をわかりやすくご紹介します。
痛い・違和感があるから
子どものお口の中は、とてもデリケート。
ほんの少しの力でも「痛い」「いやな感じがする」と感じやすいのです。
特に注意したいのは、この3つの場所です
パパも「しっかり磨いてあげたい」と思うあまり、つい力が入りがち。
お子さんの表情を見ながら、「痛くない?」と声をかけてあげると、安心感が生まれます。
長く口を開けるのがつらいから
仕上げ磨きでは、仰向けに寝て口を開け続ける必要があります。
でも、子どもにとってはこれが思っている以上にしんどいんです。
- 唾液がたまってムズムズする
- 「いつ終わるの?」と不安になる
- 不快感が続くことでイヤな記憶になりやすい
年齢別の目安時間はこちら。
「あと10秒だけ頑張ろう!」など、終わりが見える声かけがあると、気持ちがラクになりますよ。
楽しい時間を中断されるのがイヤだから
遊びたい盛りの子どもにとって、歯磨きは「楽しくない時間」。
せっかく盛り上がっていた遊びを中断されると、それだけで機嫌が悪くなることも。
そんなときは、歯磨きを遊びの延長にする工夫が効果的です。
- 絵本を読んだあとに歯磨きタイムへ
- ぬいぐるみに歯磨きをする「ごっこ遊び」
- 「パパの歯磨きが先?それとも○○ちゃんが先?」と選ばせる
楽しい流れのまま歯磨きに移ることで、スムーズに進みやすいですよ。
押さえつけられるのが怖いから
泣いて嫌がる我が子に「虫歯になってほしくない!」という思いから、つい強引に押さえて磨いてしまうこと、ありませんか?
でも、大好きなパパ・ママに押さえつけられる体験は、お子さんにとって怖い記憶として残ってしまうことも。
そんなときは、無理に続けるよりも…「今日はここまで!」と途中で切り上げたり、抱っこしながらやさしく磨く「なでなで磨き」に切り替えるのもOKです。
毎回完璧を目指さなくて大丈夫!お子さんの「安心感」を優先してあげましょう。
イヤイヤ期だから
1~3歳は「なんでもイヤ!」のイヤイヤ期まっさかり。
理由はなくても、「歯磨き=イヤ!」になってしまう時期でもあります。
でも、イヤイヤ期は心と体が成長している証拠。
できるだけお子さんのご機嫌タイムを見計らって取り組むとスムーズです。
- 選ばせる:「赤の歯ブラシと、青の歯ブラシ、どっちにする?」
- 見せる:パパ・ママが楽しそうに歯磨きする姿を見せる
- 真似させる:「パパ・ママと一緒にやってみよう!」と誘う
「叱る」のではなく、「選ばせる・見せる・真似させる」がポイントです。
楽しくないから
子どもにとって歯磨きは、「いきなり口に何か入れられる、よくわからない時間」。
不快で楽しくないと感じてしまうのも当然です。
だからこそ、楽しい時間に変える工夫が大切!

「歯を磨かなきゃ」という大人目線じゃなくて、
子どもの目線で考えることが、いちばんの近道かも!
子どもが嫌がらないための「正しい仕上げ磨きのコツ」
仕上げ磨きが苦手なお子さんにとって、どんな道具を使うかはとても重要なポイントです。
味・使い心地・形など、ほんの少しの違いで「嫌だ!」が「やってみようかな」に変わることも。
ここでは、年齢や発達に合ったケアグッズの選び方をご紹介します。
仕上げ磨きに必要な道具
子ども用歯ブラシ
まずは、お子さん自身が使う歯ブラシです。
パッケージに「〇歳~」「〇カ月~」と書かれているので、対象月齢を目安に選びましょう。
仕上げ磨き用の歯ブラシ(パパ・ママ用)
パパ・ママが仕上げ磨きをするときには、柄が長めで持ちやすい歯ブラシがおすすめです。
- 奥歯までしっかり届く設計
- コンパクトなヘッドで小さな口の中にもフィット
- 大人の手でも細かい動きがしやすい
仕上げ磨き専用の歯ブラシを用意すると、ぐっと磨きやすくなります。
歯みがきジェル(フッ素入り)
うがいがまだ上手にできない小さな子には、飲み込んでも大丈夫なフッ素入りジェルを使いましょう。
歯科医院で販売されているものや、薬局で買える子ども用ジェルがおすすめです。
味もいろいろあるので、お子さんのお気に入りフレーバーを見つけてあげると、歯磨きが楽しみに!
年齢 | 推奨フッ素濃度 | 使用量の目安 |
0~2歳 | 500ppm以下 | 歯ブラシに3mm以下 (米粒大) |
3~5歳 | 500~1,000ppm | 歯ブラシに5mm以下 (グリーンピース大) |
6歳~ | 1,000~1,500ppm | 歯ブラシ全体 (1.5~2cm程度) |
デンタルフロス(3歳ごろから)
3〜5歳くらいになったら、持ち手付きの子ども用デンタルフロスを取り入れてみましょう。
乳歯は、歯と歯の隙間が広く、大人の歯よりも間に食べ物が詰まりやすいです。
そのため、デンタルフロスを使用することで、歯ブラシだけでは届きにくい場所の汚れもスッキリ落とせます。
また、歯磨きジェルのフッ素がすみずみに届きやすくなるというメリットも。
最初はパパやママがやってあげるスタイルでOK!
「歯磨きのあとに一緒にフロス」も、楽しい親子習慣になりますよ。
正しい体勢と磨き方で、仕上げ磨きをもっとスムーズに!
仕上げ磨きの効果をしっかり発揮するには、「体勢」や「磨き方の工夫」もとても大切です。

泣かれるとつい焦っちゃって…
どうやって磨けばいいかわからない…
ここでは、年齢別におすすめの体勢と、歯の部位ごとの磨き方のポイントをわかりやすくまとめました。
0〜1歳|抱っこでリラックス
ミルクをあげる時と同じように、胸元で抱っこしながら磨くのが基本。
お子さんも安心しやすく、スキンシップにもなります。
2歳〜|寝かせ磨き
パパ・ママが正座し、ひざの上にお子さんの頭をのせて寝かせるスタイルです。
口の中がよく見えて、奥歯までしっかり磨けるのでおすすめです。
3歳ごろ〜|立ち磨き
お子さんがしっかり立てるようになったら、立ったまま磨く方法も便利です。パパ・ママが子どもの横に立ち、腕やお腹でやさしく頭を支えて歯磨きをします。
この体勢は、唾液が喉にたまりにくく、むせにくいのでお子さんも楽ちん。
洗面所やお風呂あがりでの仕上げ磨きにもぴったりです。
どうしてもイヤなときは…「愛情ブロック」
寝かせても嫌がる・泣いて逃げる、そんなときはパパ・ママの足の間にお子さんを仰向けに寝かせ、足で軽く押さえて磨く方法もあります。
これは「愛情ブロック」と呼ばれ、安全に歯磨きをするための工夫です。
もちろん、優しく声をかけながら、終わったらたっぷり褒めてあげるのが大切です。
前歯の磨き方のコツ
見やすくて磨きやすそうな前歯ですが、実は上唇の裏にある「上唇小帯」という部分が敏感で、歯ブラシが当たると痛くて嫌がる子が多いです。
歯ブラシを持っていない方の指で上唇を軽く押さえ、歯ブラシが当たらないようガードしてあげましょう。

前歯の裏はぬるつきやすいので、歯ブラシを縦にして上下に動かすとキレイに磨けます。
奥歯の磨き方のコツ
奥歯は虫歯になりやすい危険ゾーン。
でも、口を大きく開けないと見えづらく、磨きにくい場所でもあります。
奥歯は、歯ブラシの先で「ちょんちょん」と軽くたたくように磨くのがポイントです。
「カバさんのお口やってみよう~!」
「あ!奥の歯にバイ菌が…これからやっつけるよ~!」
など、声かけで気をそらしながら、奥から手前に向かって磨きましょう。
歯と歯ぐきの境目も忘れずに
食べカスや歯垢がたまりやすい歯と歯ぐきの境目は、虫歯や歯肉炎の原因になりがち。
90度の角度(水平)で歯ブラシを当て、やさしく左右に動かしながら磨くのがポイント。
丁寧に、でもやさしく磨いてあげましょう。
「まっすぐ・軽く・小刻みに」が基本!
仕上げ磨きで大切なのは、「歯ブラシの毛先をしっかり歯に当てて、まっすぐ・軽く・小刻みに動かす」ことです。
① 毛先をしっかり歯に当てる
ゴシゴシ力を入れるのではなく、毛先をまっすぐ当てて小さくシャカシャカ動かしましょう。
② 力を入れすぎない
子どもの歯や歯ぐきはとてもデリケート。
鉛筆のように指2本で軽く持つと、力加減がちょうどよくなります。
③ 小刻みに動かす
1〜2本ずつ意識して、1cm幅を20回くらいシャカシャカ。
慣れてきたら仕上げ磨き全体で3分程度が目安です。
ただし、はじめのうちは無理せず、徐々に慣れさせることが大切です。
無理に押さえつけないで!
泣いてしまったら、まずは抱っこで安心させてあげてください。
好きなキャラクターの歯ブラシを見せたり、歯磨きの歌を歌ったり、人形の歯を一緒に磨いてみたり、工夫次第で楽しい時間に変えられます。
【年齢別】成長に合わせて 歯磨きを自然に習慣化するコツ
子どもの歯磨きは、無理なく・段階的に慣れていくことがとても大切です。
最初から完璧を目指さなくて大丈夫。
パパもお子さんも、毎日のケアを楽しいふれあいの時間として続けていけるよう、年齢別にポイントをまとめました。
生後6カ月~1歳ごろ(乳歯が生え始めたころ)
この時期は、まだ「歯を磨く」よりも、お口に触れることに慣れるのが目的です。
- 頬や口のまわりをやさしく触ってみる
- ガーゼで歯ぐきをそっと拭いてみる
- 赤ちゃん用の歯ブラシを見せたり、持たせたりする
最初は遊びの延長でOK!この「慣れ」が、のちの仕上げ磨きを嫌がらない土台になります。
1~3歳ごろ(乳歯が増えていく時期)
「イヤイヤ期」と重なるこの時期は、歯磨き=イヤ!のスイッチが入りやすいです。
でも、焦らなくて大丈夫。楽しい雰囲気を意識して進めましょう。
- 寝る前の仕上げ磨きは1日1回を基本に
- 自分で持って磨く練習をスタート
- 喉に刺さらないような歯ブラシを選ぶ
- フッ素塗布を歯医者さんで定期的に行う
ブクブクうがいが少しずつできるようになる子もいますが、無理は禁物。
できることから少しずつがポイントです。
4歳ごろから(乳歯が生えそろったら)
この頃には、自分で歯ブラシを持って磨けるようになってきます。でも、まだまだ仕上げ磨きは続けてOK!
- 毎食後に歯磨きする習慣づけを意識する
- 自分で磨いたあとに仕上げ磨きをする
- フッ素洗口液の使用も検討する
6歳前後になると、乳歯から永久歯への生え変わりも始まる大切な時期。
虫歯になりやすいので、パパ・ママの仕上げ磨きが頼りです!
仕上げ磨きを習慣化するコツ
お子さんの仕上げ磨きがスムーズにいかない理由の多くは、「慣れていないことによる不快感や不安感」です。
歯磨きは突然始めるのではなく、生活の中に少しずつ取り入れていくことが、スムーズな習慣化のポイントになります。
お口に触れることから始めよう
生後半年を過ぎたら、ガーゼや歯ブラシでお口に触れる時間を少しずつ増やしていきましょう。
「いきなり歯ブラシを口に入れて大泣きされた!」というのは、よくあること。
でもそれは、まだ慣れていないだけなんです。
年齢に合った歯ブラシを選ぼう
ドラッグストアやネットでも、「月齢○カ月~」と書かれた歯ブラシがたくさんあります。

「これなら安心して渡せるな」と思える1本を探してみてくださいね。
好きな味の歯磨き粉を見つけよう
歯磨き粉も子どもにとっては大事なモチベーション。
「ぶどう味なら喜んでくれる」
「いちご味は嫌がる…」など、意外と好みがハッキリ分かれます。
タイミングは「機嫌のいいとき」に
夜の仕上げ磨きは大切ですが、眠たくてぐずっているときに無理やりやると、歯磨き嫌いになるきっかけに…。
「遊びが終わったらね」
「あと2回でおしまいにしよう」
と、声かけで気持ちの切り替えができるようサポートしましょう。
事前の声掛けで気持ちの切り替えを
子どもの歯磨きは、1回で完璧にすることが目的ではなく、続けることがいちばん大切です。
「楽しくできた」
「今日は途中で終わっちゃったけど、泣かずに頑張った」
そんな風に、小さなステップを認めていくことで、自然と習慣になっていきます。
お子さんと一緒に、笑顔の歯磨きタイムを育てていきましょう!
保育士ママ直伝!パパもできる 楽しい歯磨きタイムの工夫
「子どもが歯磨きを嫌がって毎日格闘…」
そんな悩み、どのパパ・ママにもあるあるです。
でも、歯磨きを遊び感覚で取り入れる工夫をすれば、グッと楽しい時間に変わりますよ。
保育士ママとして、わが家の育児で実践しているテクニックを、育児初心者のパパ向けにわかりやすく紹介します!
① 歯磨きの歌で楽しい雰囲気づくり!
歌は歯磨きタイムの空気をガラッと変えてくれる魔法!
テレビや動画サイトにも、子どもが大好きな歯磨きソングがたくさんあります。
パパが一緒に歌ってあげると、安心感と楽しさのダブル効果で自然とお口を開けてくれることも。
② 虫ばい菌ってなに?をわかりやすく伝える
子どもにとって、「虫歯」はまだピンとこない存在。
だからこそ、イラストや人形を使ったり、大げさなリアクションで伝えてみましょう。
- 「虫ばい菌が歯の奥にかくれてるよー!やっつけなきゃ!」
- 「歯が真っ黒にならないように、ピカピカにしておこうね!」
お人形に歯ブラシを持たせて「この子も歯を磨いてるよ~」と見せてあげるのも効果的です。
③ 歯磨き絵本で自然に興味づけ
絵本は、子どもが自分のこととして歯磨きをイメージできる最高のツール!
読み聞かせながら、「○○ちゃんも、いっしょにやってみようね!」と声をかけると、自分もやりたくなるはず。
④ パパ・ママと一緒にやってみる
パパ・ママ自身が歯を磨いている姿を見せるだけで、子どもは興味津々。
「パパも磨くから、一緒にやろうね!」と声をかけて、鏡の前で並んで磨くのもおすすめです。
⑤ ごほうびシールでモチベーションアップ
「できた!」のごほうびがあると、子どもは自信がつきます。
- 歯磨きできたらシールを1枚貼れるカレンダー
- 高い高いなどのスキンシップ
- ハイタッチ、なでなでなど
など、小さなごほうびでも十分効果あり!
また、キシリトール入りの子ども用タブレット(なめても虫歯にならないもの)も、お楽しみとして取り入れてみてくださいね。
⑥ パペットやぬいぐるみでごっこ遊び
子どもが好きなぬいぐるみやパペットを使って、歯磨きの時間をごっこ遊びに変身!
- 「わんわんが、今日はお手伝いしてくれるって!」
- 「くまちゃんも歯をピカピカにしたいんだって!」
こうした想像力をくすぐる声かけで「遊び仕立て」にすることは、保育園でも大活躍のテクニックです。
⑦ スマホの動画も「時には味方」
どんなに工夫しても「今日はダメだ…」という日、ありますよね。
そんな時は、スマホで好きな動画を見せながら磨くのもOKです!
実際、小児歯科でも動画を見せながら治療していることがよくあります。
「泣かせない・無理をさせない」ことのほうが、長い目で見ると大切。
動画を頼れる味方にするのも、立派なパパの工夫です。

虫歯にさせないよう、一生懸命になりすぎていたかも…
子どもが喜ぶ方法を色々試してみよう!
「かわいい我が子が虫歯にならないように…」その気持ちが強すぎて、怖い顔になっていませんか?
歯磨きは楽しい時間にすることで、自然と習慣になります。
パパとママのチームワークで!楽しい歯磨きタイムをつくろう
歯磨きを嫌がる子どもにとって、親が必死に磨こうとすると「怖い」「イヤだ」の気持ちがふくらみがち。
そんなときこそ、パパとママの協力プレーが効果的です!
「歯磨きって楽しい!」「パパとママと一緒にやるから平気!」
そう思える時間を、一緒に作っていきましょう。
役割分担で歯磨きをスムーズに!
歯磨きがうまくいかないときは、2人で分担してやってみるのがおすすめです。
- パパ:仕上げ磨き担当
- ママ:お子さんの気をそらす・盛り上げ担当(またはその逆)
たとえば、ママがぬいぐるみでおしゃべりして笑わせている間に、パパがサッと磨く、そんな連携がうまくいくと、子どももびっくりするほど素直に磨かせてくれることもあります。
鏡で「見える化」して安心感を
お口の中で何が起きているのか分からないと、子どもは不安になってしまうもの。
そこでおすすめなのが鏡の活用。
鏡を見ながら「今ここに虫ばい菌がいるよ~」「お!奥に逃げたぞ!」と実況中継風に話しかけると、子どもも興味を持って大きく口を開けてくれることがありますよ。

鏡を見せながら「虫ばい菌が奥に逃げたよ!」と実況してみたら、大口開けてくれてびっくり!
歯医者さんは“虫歯ゼロ”のために行こう

歯医者って虫歯ができたときに行く場所じゃないの?
そう思っているパパ・ママも多いと思いますが、実は予防のために通うのがとっても大事!
乳歯はやわらかく、虫歯になりやすい上に進行も早いんです。
だからこそ、3~4カ月に1回のペースで定期的に通ってあげると安心です。
小さなうちから歯医者に慣れると安心!
子どもの頃から歯医者さんに慣れておくと、「歯を大切にする気持ち」や「治療への抵抗感」がぐんと減ります。
歯医者さんでは、以下のようなサポートが受けられます。
虫歯の早期発見・早期治療
「乳歯だからそのうち抜けるし…」と思うかもしれませんが、乳歯の虫歯を放っておくと、その下の永久歯に悪影響が出てしまうことも。
そんなトラブルを防ぐためにも、定期的な歯科健診でお子さんの大切な歯を守りましょう!
歯並びや噛み合わせの確認
子どもは日々成長し、顔やあごの大きさや形もすぐに変化していきます。
- 歯並びがガタガタになってきた
- 口呼吸が多い
- 指しゃぶりがなかなかやめられない
こうした変化が見えてきたら、一度歯医者さんで相談してみましょう。
そんな変化に早めに気づくためにも、混合歯列期(乳歯と永久歯が混ざる時期)にチェックしておくのがおすすめです。特に、乳歯と永久歯が混ざっている「混合歯列期」のうちにはじめる矯正治療は、効果が出やすく、負担も少なめです。
フッ素塗布で虫歯予防
フッ素は虫歯予防にとても大切な成分。
塗ってもらうことで、歯を強く・虫歯に強くしてくれます。
効果はおおよそ3~4カ月ほどなので、健診のタイミングに合わせてフッ素塗布をしてもらえると安心ですね。
歯磨き指導で正しい磨き方を学ぼう
歯科健診では、歯科衛生士さんによる歯磨き指導も受けられます。
- 年齢や成長に合わせた磨き方
- 磨き残しが多い部分のチェック
- 歯ブラシやケア用品の選び方
家庭だけでは分からないポイントを、プロの視点でアドバイスしてくれるので心強いですよ。

まずはママと相談して、近くの子どもOKの歯医者を探してみよう!
親子で楽しい歯磨き時間をつくろう
以上、パパが実践できる歯磨きの手順と、楽しく進めるためのアイデアをお伝えしました。
- 歯が生え始めたら、少しずつ歯磨きに慣れる
- 痛くないようにやさしく磨くことを心がける
- 何よりも楽しい雰囲気で行う
- ご機嫌なタイミングを見計らって磨く
- いろいろなアイデアを試してみる
お子さんが歯磨きを嫌がるのには、痛みや怖さなどさまざまな理由があります。
歯磨きを泣いてしまうこともありますが、それは一時的なこと。
いつかは自分でしっかり磨くようになり、パパの仕上げ磨きも不要になります。
だからこそ、毎日の歯磨きを単なる「作業」と考えず、スキンシップの時間として楽しんでみてくださいね。
ぜひ、今日から気軽に実践してみてください!




