縦抱き?横抱き?赤ちゃんの抱っこ完全マニュアルforパパ コツ全て教えます!


パパ、産後のお見舞いありがとう。赤ちゃんも喜ぶわ。
抱っこしてあげて!

おお、愛しい我が子!パパでちゅよ~!
…って、抱っこってどうやってするの?ふにゃふにゃでなんだかコワいなぁ…。
生まれたての赤ちゃんは小さくて、ふにゃふにゃと柔らかく、パパにとっては「抱っこして大丈夫かな?」と不安になるものです。
でも大丈夫。ポイントさえ押さえれば、パパだって安心して赤ちゃんを抱っこできます。
実は、パパの大きな腕での抱っこは、赤ちゃんにとってとても安定感があり、心地よいもの。パパの抱っこはママとはまた違う安心感があり、赤ちゃんも嬉しそうにリラックスしてくれることが多いんです。
抱っこは赤ちゃんにとって、パパのぬくもりや愛情を感じられる大切な時間。
そしてパパにとっても「赤ちゃんとの絆」を育てる、育児のはじめの一歩です。
この記事では、赤ちゃんの基本的な抱っこの仕方を中心に、パパが自信を持って抱っこできるポイントを、わかりやすくご紹介します。
ぜひ一緒に覚えていきましょう!
なぜ赤ちゃんにとって抱っこが大切なの?
赤ちゃんにとって「抱っこ」は、ただの移動手段ではありません。生まれたばかりの赤ちゃんにとって、外の世界は何もかもが初めてで刺激だらけ。ちょっとしたことでも不安になってしまいます。そんな赤ちゃんが安心できるのが、パパやママの腕の中なんです。
抱っこされることで、赤ちゃんはパパやママの体温、心音、においを感じ取り、「ここは安全だよ」と伝わります。
この安心感が赤ちゃんの心と体の発達を支える、大切な土台になるのです。

特にパパの抱っこは、大きな手と広い胸で包まれる安定感が魅力。
抱っこに慣れてきたら、赤ちゃんはその安定した感覚にホッとして、ぐっすり眠ってしまうこともあります。
パパが抱っこしてあげることで、赤ちゃんとの絆もどんどん深まります。
「パパの腕の中は安心できる」「パパ大好き」そんな信頼関係が、抱っこの時間から少しずつ育っていきますよ。

パパの抱っこはママの抱っことは違う安心感があるんだな。
赤ちゃんのために正しい抱っこの仕方をマスターするぞ!
赤ちゃんの抱っこの基本ポイント
赤ちゃんを抱っこする時に、まず大切なのは「やさしく、しっかり支える」こと。
ふにゃふにゃの赤ちゃんも、パパの腕の中では安心して過ごせるようになります。
抱っこにはコツがありますが、まずは以下の4つのポイントを覚えておきましょう!
首と頭をしっかり支える
特に首がすわる前の赤ちゃんは、自分で首を支える力がありません。
抱き上げる時も、抱っこしている時も、必ず頭と首を片方の手で支えることが基本です。
もう片方の手で、背中やおしりをやさしく包み込むように支えてあげましょう。
赤ちゃんの体を「丸く」保つ
新生児の頃の赤ちゃんは、ママのお腹の中にいたときのように、背中が少し丸まった姿勢が落ち着きます。
アルファベットのCの形のように、赤ちゃんが自然に丸まる形を保つように抱くと安心感がアップします。
パパ自身の姿勢
抱っこしているパパの姿勢もポイントです。
背中が丸まったり、体が傾いていると、腕や腰に負担がかかってしまいます。
足を肩幅くらいに開いて、リラックスした姿勢で抱っこすると、赤ちゃんもパパも楽になりますよ。
赤ちゃんの呼吸スペースを確保
赤ちゃんの顔がパパの胸や腕に埋もれないように注意しましょう。呼吸しやすいように顔のまわりには空間をつくるのが基本です。
特に新生児は鼻呼吸がメインなので、ふとした拍子にふさがないよう気をつけてくださいね。
パパの腕の中で、赤ちゃんが「心地よい」「安心できる」と感じることが何より大切。
これらのポイントを意識するだけで、抱っこの時間がもっと穏やかで幸せなひとときになりますよ。
【横抱き】赤ちゃんの抱っこの仕方(横から)
生後1〜3か月頃までは、まだ赤ちゃんの首がすわっていない時期。
この時期の赤ちゃんは首や頭を自分で支えられないため、パパやママの手でしっかりサポートしてあげる必要があります。

赤ちゃんの抱っこの仕方は「縦抱き」と「横抱き」がありますが、新生児~首すわりまでは「横抱き」が基本です。
ここでは、パパにもわかりやすい「基本の抱っこの手順(横抱き)」をご紹介します。
赤ちゃんの真横から抱き上げる方法と、正面から抱き上げる方法、2つがあります。まずは、赤ちゃんを真横から抱き上げる方法をご紹介します。
Step 1:抱き上げる前に声かけ&目線合わせ

まずは赤ちゃんの真横にしゃがんで、やさしく声をかけながら目線を合わせてあげましょう。
「これから抱っこするよ」「パパだよ」と伝えることで、赤ちゃんもびっくりせずに安心します。
Step 2:頭と首をしっかり支える

片手で赤ちゃんの頭を、もう片方の手でおしりを支えます。
Step 3:胸元に引き寄せる

赤ちゃんの体を自分の胸にそっと引き寄せるように抱きかかえます。
このとき、赤ちゃんの背中やおしりを腕でしっかり支え、安定した姿勢になるよう意識しましょう。
Step 4:手をスライドさせ腕で全体を支える

赤ちゃんの頭を支えていた右手を左手の方にスライドさせ、右腕で赤ちゃん全体を支えます。次に赤ちゃんのおしりを支えていた左手を右手の方にスライドさせ、赤ちゃんの体がCの形に丸くなるようにしっかりと支えます。
【横抱き】赤ちゃんの抱っこの仕方(正面から)
赤ちゃんを正面から抱き上げる横抱きの仕方を解説します。
Step 1:抱き上げる前に声かけ&目線合わせ

赤ちゃんの正面にしゃがんで、やさしく声をかけながら目線を合わせてあげましょう。
「これから抱っこするよ」「パパだよ」と伝えることで、赤ちゃんもびっくりせずに安心します。
Step 2:頭と首をしっかり支える

パパはやや前傾姿勢となり、両手で赤ちゃんの頭と首を持ち上げ、片方の手で頭と首を支え、もう一方の手でおしりを支えます。
Step 3:胸元に引き寄せる

赤ちゃんの体を自分の胸にそっと引き寄せるように抱きかかえます。
Step 4:赤ちゃんを半回転させる

赤ちゃんを半回転させます。おしりを支える手を軸にして、頭と首を支えている手を、反対側の肘に近づけるようにスライドさせ、肘の内側に赤ちゃんの頭をのせます。
Step 5:手をスライドさせ腕で全体を支える

赤ちゃんのおしりを支えていた手を反対側の肘の方にスライドさせ、赤ちゃんの体がCの形に丸くなるようにしっかりと支えます。
横抱きのポイント
- 赤ちゃんの体をまっすぐではなく、Cカーブを描くように抱くと安心感アップします。
- 赤ちゃんの足がМ字になるように注意しましょう。
- 慣れるまでは座った姿勢で抱っこするのもおすすめです。(ソファや布団の上など安全な場所で)
- 座って抱っこするときは授乳クッションを活用するとパパやママの負担軽減に◎
- 抱っこ中は、赤ちゃんの鼻や口がパパの腕や服に埋もれていないかチェックしましょう。
- パパの顔と赤ちゃんの顔は30㎝くらいが◎
【縦抱き】赤ちゃんの抱っこの仕方
生後3〜4か月頃になると、赤ちゃんの首がしっかりしてきます。

- 仰向けに寝かせた状態で、赤ちゃんの両腕をもって上半身を引き起こすと、頭がついてくる。
- 縦抱きにしても頭がぐらぐらしない
- うつぶせの状態で、自分で頭を持ち上げられる
こんなサインが見られたら、赤ちゃんの首がすわったということです。
この時期からは、抱っこの仕方にも少し余裕が生まれ、赤ちゃんとのコミュニケーションがより楽しくなります。
首がすわると、赤ちゃんを縦に抱っこする「縦抱き」がしやすくなります。
赤ちゃんの頭を支えなくてもよくなる分、視界が広がってごきげんに過ごすことも多いですよ。

ところで、首すわり前は縦抱きしちゃいけないのかな?
首すわり前でも、縦抱きはできますよ。ただし、以下の点に気を付けてください。
- 長時間は避ける
- 首と頭をしっかり支える
新生児からでも、縦抱きを好む赤ちゃんは多いです。赤ちゃんの体調や機嫌に合わせて縦抱きも試してみると良いでしょう。
では、「縦抱き」の基本ステップを解説します。
Step 1:赤ちゃんと向かい合い、声をかける

赤ちゃんと向かい合い、やさしく声をかけながら目線を合わせてあげましょう。
Step 2:頭とおしりを支える

片方の手を赤ちゃんの脇の下から入れ、首の後ろから頭を支えます。もう片方の手でおしりを支えます。
Step 3:胸元に引き寄せる

赤ちゃんをそっと抱き上げ、パパの胸と肩に引き寄せます。
Step 4:手をスライドさせ腕で全体を支える

おしりを支えていた手をスライドさせ、腕全体でおしりを支えます。赤ちゃんを腕に座らせるイメージです。もう片方の手で、そっと赤ちゃんの頭と首を支えます。パパの胸に密着させると安心感アップ。
縦抱きのポイント
- 抱っこ中は赤ちゃんの体が左右にぐらつかないよう、腕と体でしっかり支えましょう。
- 赤ちゃんの体を自分の胸にやさしくフィットさせるように抱くと、赤ちゃんも安心します。
- 慣れないうちはソファや壁を背にして座った姿勢で練習すると安心です。
赤ちゃんの抱き下ろし方
抱っこしていると、赤ちゃんが気持ちよくなってスヤスヤ…。
「やった!寝た!」とすぐに下ろしたくなりますが、焦りは禁物です。
横抱きでも縦抱きでも、次の手順でそっと布団に下ろしていけば、赤ちゃんを起こさずに抱っこから降ろすことができますよ
Step 1:静かにゆっくりとしゃがむ

赤ちゃんを起こさないように、抱っこしたまま静かにゆっくりとしゃがみます。
Step 2:お布団におしりをおろす

まず、お布団に赤ちゃんのおしりを下ろします。
Step 3:徐々に背中をつけていく

おしりをつけたら、次は背中、最後に頭の順番で、下から上へやさしく支えながら下ろしていきます。
Step 4:おしり側の腕を静かに抜く

赤ちゃんの体が布団に落ち着いたら、おしり側の腕を静かに抜きます。
Step 5:頭側の腕も静かに抜く

最後に、赤ちゃんの頭を支えていた腕も静かに抜き取ります。
ポイント
赤ちゃんを布団に下ろす間は、パパの体と赤ちゃんの体を密着させたままにしておくと安心します。
赤ちゃんの表情を逐一確認しながら、焦らず、ゆったりした気持ちで行うのがコツですよ。

こんな赤ちゃんの抱っこはNG!
NG抱っこになっていないか、抱っこの仕方を確認してくださいね。
赤ちゃんの足が伸びている
抱っこの最中、赤ちゃんの足がピーンと伸びたままになっていると、足の発達によくありません。
赤ちゃんの足は、カエルのようにアルファベットの“M”の形をしているのが自然な姿勢です。
パパの腕の中で、赤ちゃんの足が自然に開いて丸くなるようにサポートしてあげましょう。
赤ちゃんを強く揺らす
赤ちゃんがなかなか泣き止まないとき、つい焦って強く揺らしてしまうのは絶対にNGです。
激しい揺さぶりは、赤ちゃんの脳に深刻なダメージを与える可能性があります。
やさしく「ゆらゆら」揺らす程度ならOKですが、大きく揺らしたり、上下に振ったりするのは避けましょう。
わきの下に手を入れて抱き上げる
赤ちゃんは、体に対して頭がとても重いのが特徴です。
わきの下に手を入れて持ち上げると、その重みが頸椎に直接かかり、大きな負担になります。
抱き上げるときは、必ず片手で赤ちゃんの頭や首を支えながら、もう片方の手でおしりや背中を支えて、ゆっくり丁寧に持ち上げるようにしましょう。
抱っこしすぎると「抱き癖」がつくって本当?

そういえば、抱っこしすぎると「抱き癖」がつくからよくないって、年配の方から聞いたんだけど、本当かな?
「抱き癖がつくから、あまり抱っこしないほうがいい。」そんな言葉を耳にしたことがあるかもしれません。
しかしその説は、明確に否定されています。
赤ちゃんが泣くのは、「眠たいよ」「おなかすいたよ」「おむつがぬれているよ」「なんだかさびしいな」などと、パパやママに何かを伝えたいからです。
そんなときにやさしく抱っこしてもらえると、“ちゃんと気づいてくれた”という安心感が生まれます。
たっぷり抱っこしてもらった赤ちゃんは、「世界は安心できる場所なんだ」と感じ、情緒が安定しやすくなります。
抱っこを通して赤ちゃんとの信頼関係が深まること
抱っこ紐を活用しよう
「抱っこって腕が疲れる…」「家事をしながら赤ちゃんを見たい」そんなときに活躍するのが、抱っこ紐です。
両手が空くので、おでかけや家の中での移動、寝かしつけにも大活躍します。
赤ちゃんにとっても、パパの胸のぬくもりを感じながら安心できる時間になります。

最近は、パパも使いやすいシンプルなデザインやカラーの抱っこ紐も増えています。新生児から使えるものもありますよ。
できれば出産前に、お店に見に行って試着し、パパやママの体に合うものを購入しておくとよいでしょう。
お気に入りの抱っこ紐を見つけて、赤ちゃんとのふれあいの時間をもっと快適にしてみてくださいね。

おんぶにも挑戦しよう

赤ちゃんと密着できる抱っこに慣れてきたら、「おんぶ」にも挑戦してみましょう。
おんぶは両手が自由になるので、赤ちゃんと密着しながらも家事や作業ができる、便利なスタイルです。赤ちゃん自身も、パパの肩越しに景色を見ることでいつもと違う刺激を受け、発達に良い影響を与えられますよ。
赤ちゃんをおんぶするときは、基本的に抱っこ紐を使います。
首すわり後(生後4~5か月ごろ)からが目安なので、赤ちゃんの首や背中がしっかり支えられる時期になってからスタートしましょう。
ただし、赤ちゃんがパパの視界に入りにくい分、赤ちゃんの様子にはこまめに注意が必要です。
安全第一で、赤ちゃんの表情や体勢を確認しながら楽しみましょう。
赤ちゃんの抱っこ まとめ
はじめての赤ちゃんとの時間。
「抱っこってどうするの?」「こんなふにゃふにゃで大丈夫?」と、戸惑うのはごく自然なことです。
でも、赤ちゃんにとってパパの腕は、とてもあたたかく、心強い場所。
ママとはまた違った安心感があるんです。
最初はぎこちなくても、この記事でご紹介したポイント
- 首が座らないうちは頭をしっかり支える
- 赤ちゃんをCカーブに保つ
- 赤ちゃんの足をМ字に保つ
- 赤ちゃんが呼吸できるように隙間を開ける
を意識しながら、少しずつ抱っこに慣れていけばOK。
泣いても、うまくできなくても大丈夫です。
パパの手で包まれるその時間は、赤ちゃんにとってかけがえのない“ぬくもりの記憶”になりますよ。
